睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が止まる病気です。

睡眠中に呼吸が止まってしまう原因は、空気の通り道である上気道が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまうからです。

子供の睡眠時無呼吸症候群の影響


睡眠時に無呼吸や低呼吸が何度も訪れるため、脳が何度も目覚めてしまいます。その結果、質の低い睡眠となり、睡眠不足から集中力低下、落着かない、学習能力の低下などが認められるようになります。

また、成長ホルモンは睡眠が深くなったときに分泌されますが、いびきによって成長ホルモンの分泌低下がおこり、成長が遅れてしまいます。

子供の睡眠時無呼吸症候群と歯並びの関係

下あごの後退、下あごが小さい(小下顎症)、かみ合わせが深い(過蓋咬合)症状がみられると、口の中の容積が小さくなり、舌は後ろ(喉の方向)に押し出されやすくなります。その結果、気道は狭まり、睡眠時無呼吸症候群を発症する要因となります。

長期的な影響、循環器障害

呼吸は30秒以上止まってしまうこともありますが、そのまま死んでしまうということはありません。
しかし、無呼吸が何年も続くことで身体に負担がかかり、高血圧、狭心症、心筋梗塞、心不全、不整脈、糖尿病、脳卒中などを合併しやすく、放置された重症の人は8年後の生存率が63%と報告されています。また、強い昼間の眠気から起きた鉄道の居眠り運転事故など、社会的にも大きな問題となっています。

 

口呼吸を治そう

出っ歯(上顎前突)、かんだ時に前歯に隙間がある(開咬)症状がみられると、口は閉じにくくなり、口を開けたままでいることが多くなります。口を開 けたまま寝てしまうと、重力の作用で下あごは後退し、舌は後ろ(喉の方向)に押し出されやすくなります。結果、気道は狭まり、睡眠時無呼吸症候群を発症す る要因となります。

また、口呼吸は空気中のバイ菌やホコリ等が直接のどから肺に入ってしまうため病気にかかりやすくなります。また、免疫をつかさどる器官である扁桃が乾燥し、腫れて肥大化 するので気道が狭くなったり、さらに慢性炎症により扁桃の免疫機能が過剰になりすぎてしまい、花粉症や喘息、アトピーを引き起こしたりするのも口呼吸が原 因の1つと言われています。

 

治療法

まず上顎を拡げてあげることを最初に行います。

口蓋を広げると、その上(天井裏)にある鼻腔(空気の通り道)が広がり、「気道」が拡大され、空気の通り道が確保されるため鼻呼吸がしやすくなります。

また、顎が広がることで歯の並ぶスペースが確保されるためその後の矯正治療でも有利になります。

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